自宅でのムダ毛処理には、除毛クリームや脱毛クリームが使えます。手軽で便利なアイテムですが、クリームを使った処理は肌荒れに注意が必要です。
本記事では、除毛クリームや脱毛クリームで肌荒れする原因・除毛できる仕組み・肌荒れの対処法などを紹介します。肌荒れの予防方法も紹介しますので、ぜひ参考として内容をご確認ください。
除毛クリーム・脱毛クリームで肌荒れが起こる原因
除毛クリームと脱毛クリームは、どちらも表面にあるムダ毛を処理できるクリームです。名前が違うだけで、得られる効果に大きな違いはありません。除毛クリームや脱毛クリームを使ったムダ毛の処理では、肌荒れが起こる場合があります。
肌荒れが起きる代表的な原因は次の3つです。
- 肌が弱い
- 放置時間が長い
- 雑菌が入った
3つの原因について、内容をそれぞれチェックしてみましょう。
肌が弱い
もともと肌が弱い人は、除毛クリームや脱毛クリームの刺激によって肌荒れを起こす可能性があります。特に気をつけたいのは、以下に該当する人です。
・普段から肌に赤みやかゆみが出やすい
・アトピー性皮膚炎やアレルギー疾患がある
クリームによる除毛は刺激が強いため、肌が弱い人は気をつけなくてはなりません。アトピーやアレルギーがある人もクリームを使うと肌荒れのリスクが高くなりますので、注意しましょう。
使い方を守っていない
除毛クリーム・脱毛クリームは、使い方を守らないと肌荒れの原因になります。特に使用頻度や放置時間は必ず守りましょう。
使用頻度や放置時間は、使用するクリームによって違いがあります。かゆみや痛みが生じないよう、パッケージや説明を確認したうえで使用してください。
雑菌が入った
クリームに限らず、ムダ毛の処理では雑菌にも注意が必要です。肌が不潔な状態で処理をすると、肌トラブルを引き起こすおそれがあります。
処理前には入浴を済ませて、肌を清潔にしておきましょう。
クリームでムダ毛が処理できる仕組み
除毛クリームや脱毛クリームでムダ毛の処理ができる仕組みを紹介します。
大抵の除毛クリームや脱毛クリームに含まれている有効成分が、「チオグリコール酸カルシウム」です。チオグリコール酸カルシウムには、たんぱく質を溶かす働きがあります。
体毛を構成しているケラチンは、アミノ酸が結合したたんぱく質です。そしてチオグリコール酸カルシウムを体毛に塗布すると、たんぱく質の結合が分断されます。
そのため、ムダ毛にクリームを塗ると除去できるという仕組みです。
除毛クリームによる肌トラブルへの対処方法
ムダ毛処理にクリームを使っていて肌トラブルが起きたら、対処が必要です。そのまま使い続けると症状が悪化する可能性があります。使用中に異常を感じたら、すぐに対処しましょう。対処方法についても紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
すぐ洗い流して冷やす
除毛クリーム・脱毛クリームの使用中にかぶれ・痛み・かゆみが生じたら、すぐにシャワーで洗い流しましょう。ぬめりがなくなるまで、しっかりと洗い流す必要があります。
クリームを落としたら、保冷剤や氷水などで患部を冷やしてください。
保湿する
クリームを洗い流して冷やしたら、保湿を行いましょう。ワセリンを使って、ムダ毛処理をした部分を保湿してください。冷やして保湿をしてもかぶれ・痛み・かゆみがあるのなら、市販の軟膏を使ってみましょう。
皮膚科を受診する
軟膏を1週間程度使っても様子が変わらないなら、皮膚科での治療が必要です。また、1週間経過していなくても、次のような場合は受診を検討してください。
- 腫れがひどくなっている
- かゆみや痛みが強い
皮膚科では、診察のうえで塗り薬や内服薬を処方してくれます。診察の参考になるように、受診時には使用した除毛クリームや軟膏を持参しましょう。
除毛クリームによる肌荒れの予防方法
クリームによる除毛を行うのなら、肌荒れの予防方法を知っておくと役に立ちます。予防方法は次の5つです。
- 敏感肌用の除毛クリームを使う
- 使用方法を守る
- 使用前に汗や汚れを落とす
- 保湿する
- 体調がよいときに使う
5つの予防方法についてもそれぞれ見ていきましょう。
敏感肌用の除毛クリームを使う
肌荒れを予防するために、ムダ毛処理には敏感肌用の除毛クリーム・脱毛クリームを使いましょう。敏感肌用のクリームなら、肌への刺激を抑えられます。
次のようなクリームを使う方法もおすすめです。
- 医薬部外品である
- 保湿成分が多い
肌が弱い人は、なるべく肌に優しい除毛クリーム・脱毛クリームを選んでください。
使用方法を守る
肌荒れを予防するためにも、除毛クリーム・脱毛クリームは使用方法を守りましょう。クリームが合わずに肌荒れを起こす場合もあります。そのため、使用前には必ずパッチテストを行ってください。パッチテストで赤み・かゆみ・痛みが出るようなら、そのクリームの使用は中止する必要があります。
また、放置時間や使用頻度も、商品説明に従いましょう。顔やVIOには使えないクリームもありますので、使用可能な部位の確認も必要です。
使用前に汗や汚れを落とす
除毛クリームや脱毛クリームは、使用前に必ず汗や汚れを落としましょう。忙しいと、つい面倒に感じられるかもしれません。しかし体に汗や汚れが付着していると、雑菌が入り肌荒れを起こしてしまうおそれがあるため注意が必要です。
また、汗や汚れが付着していると、クリームの効果が弱まる可能性もあります。入浴で汚れを落としてからクリームでのムダ毛処理を行ってください。
保湿する
ムダ毛処理後は、必ず保湿を行いましょう。クリーム以外の方法でも、ムダ毛の処理後は保湿しなくてはなりません。
保湿が必要になるのは、除毛で肌が乾燥しやすくて刺激を受けやすい状態になるためです。保湿には、アルコール不使用の化粧水・乳液・クリームなどが使えます。肌荒れを引き起こさないよう、処理後の保湿は忘れずに行いましょう。
体調がよいときに使う
肌荒れを予防するために、除毛クリーム・脱毛クリームは体調がよいときに使ってください。次のようなタイミングは避けてください。
- 生理前
- 生理中
- 体調が悪いとき
生理前や生理中は肌荒れが起きやすい時期ですので避ける必要があります。ムダ毛が気になるかもしれませんが、体調が悪いときも避けるようにしましょう。
除毛クリームによるムダ毛処理のメリット
ムダ毛の処理にはさまざまな方法があります。そのなかから除毛クリームを使うメリットを見てみましょう。特に大きなメリットは次の2つです。
- 自宅でムダ毛処理できる
- 仕上がりが滑らかである
メリットについてそれぞれ解説します。
自宅でムダ毛処理できる
除毛クリーム・脱毛クリームは、自宅で手軽にムダ毛を処理できることが大きなメリットです。クリニックやサロンで脱毛の施術を受ける場合、予約が必要で時間もかかります。しかし、クリームを使ったセルフでの除毛なら、それほど時間を要しません。
忙しくて時間を作りにくい人にとっては、大きなメリットだといえるでしょう。
仕上がりが綺麗で滑らかである
除毛クリーム・脱毛クリームでの除毛は、仕上がりが綺麗で滑らかであることも大きなメリットです。クリームさえ塗布していれば細かい場所も綺麗に除毛できます。かみそりとは違って、毛が伸びてきてもチクチクしません。なぜならクリームを使うと毛の断面が丸い状態になるためです。
滑らかな仕上がりを求めるのなら、除毛クリームが適していると考えられます。
除毛クリームによるムダ毛処理のデメリット
自宅で使えて仕上がりも綺麗な除毛クリームですが、いくつかデメリットがあります。使用にあたってはデメリットも把握しておきましょう。
気をつけたいデメリットは次の3つです。
- 効果が長続きしない
- 肌に負担がかかる
- コスパが悪い
3つのデメリットも紹介しますので、使用にあたっての参考としてお役立てください。
効果が長続きしない
除毛クリーム・脱毛クリームでのムダ毛処理には、効果が長続きしないというデメリットがあります。
クリームでは毛根にダメージを与えることができません。処理できるのは肌の表面にあるムダ毛のみです。そのため3～7日程度で、またムダ毛が伸びてきてしまいます。
つるつるの滑らかな状態を保つためには定期的な処理が必要です。繰り返し処理するのが面倒だと感じる場合は、サロンやクリニックでの脱毛を検討してみましょう。
コスパが悪い
クリームでのムダ毛処理は、コスパが悪いのもデメリットです。除毛クリーム・脱毛クリームは、1本2,000円前後で販売されています。クリニックやサロンによる脱毛と比較すると、クリームを使う方法はリーズナブルです。しかし綺麗な状態を保つためには、定期的な処理が必要になります。
そのため長期的に見るとコスパがよいとはいえません。
肌に負担がかかる
除毛クリーム・脱毛クリームによるムダ毛処理は、肌に負担がかかることもデメリットです。クリームに含まれる「チオグリコール酸カルシウム」は、肌に含まれるたんぱく質にも影響します。そのため肌にも負担がかかってしまうのです。クリームはパッチテストを行い、使用頻度を守って使いましょう。
除毛クリームや脱毛クリームの使用で考えられる肌トラブルは次のようなものです。
- 肌荒れ
- かぶれ
- 赤み
- かゆみ
- 痛み
異変を感じたら、すぐに使用を中止して体からクリームを洗い流しましょう。症状が軽い場合は、冷やして保湿すると落ち着くこともあります。落ち着かない場合や症状が強い場合は、皮膚科医に相談してください。
除毛クリームの使用時は肌荒れに注意
自宅でも手軽に使えて仕上がりも滑らかであることが、除毛クリーム・脱毛クリームを使用するメリットです。ただし、クリームによる除毛は、肌荒れを起こす可能性があるため注意しなくてはなりません。
肌トラブルを予防するためにも、使用前には必ずパッチテストを行いましょう。説明書を確認したうえで、正しい方法でクリームを使ってくださいね。